3年前、島根県西部の病院で高齢の末期の患者が死亡したことをめぐり、40代の医師が、この患者に心臓を止める作用がある薬剤を投与していたとして殺人の疑いで書類送検されましたが、検察は「起訴できるだけの証拠がなかった」として医師を不起訴にしました。 これについて警察は、40代の内科医が心臓を止める作用のある塩化カリウムの薬剤を投与し死亡させたとして去年、殺人の疑いで書類送検しました。 検察は、医師に複数回にわたり事情を聴くなどして捜査を進めた結果「起訴できるだけの証拠がなかった」として31日、不起訴としました。 その理由について松江地方検察庁は「塩化カリウムは投与されていたが、それが原因で死亡したというには疑問が残る」として、殺人の罪には問えないと説明しました。 そのうえで「塩化カリウムの投与は、生命を断絶する危険な行為で、社会常識に照らしても危ないことだが、その行為が死亡と結び付いているかどう