感想を先に言えば受け入れ難かった。作品に懸けられた熱量は半端じゃないし(あんな細かいカット割り、素材を撮り上げることを考えただけでも気が遠くなる)、演出は憎らしいほど上手い(松たか子のポテンシャルをギリギリまで引きずり出したファミレス後のシーンと結末の凄み)。のだけれど、うーんフィクションとして楽しむには生々しすぎたというか、生理的・反射的な嫌悪感で客観的に飲み下すことができなかったというか・・・。学校という世界に何かしら関わりのある人生だったので(別に教師という訳ではないですけど)その点を割り引いてください。 「決断主義」的な世界観(とそれを称揚するような風潮)への嫌悪というのは、割と感想文ではちょくちょく書いていることなのですが、何というか観客(読者)の感情を揺さぶる技術としての「ためにする過剰性」というのは果たしてありなのか?というのがずっと創作的分野への疑問としてあって。映画でも、