彼女の部屋の中で、自転車のサドルを見つけた。 クローゼットの中に吊るされている可愛い巾着袋を開けたら、中から自転車のサドル。 なかなかシュールな展開である。 僕はそのサドルを見て、ある出来事が頭の中でフラッシュバックした。 高校生の頃、学校に止めていた自転車のサドルが盗まれて、立ち漕ぎで帰らなくちゃいけなくて、大変だったっていう事件。 足が疲れても休みようがなく、座ったら痔確定な地獄のような帰り道。 見つけたサドルは、間違いなくその時盗まれた僕の自転車のサドルだった。 僕がそれを指摘すると、彼女は素直に僕の自転車のサドルだと認めた。 サドルをきっかけに、余罪も発覚した。 彼女は僕と付き合うだすまで、色々と僕の身の回りの物をちょくちょく盗んでいたらしい。 僕はサドル以外忘れていたが、そういえば無くなったような気もする。 その時はあえて盗んでからどうしていたのか聞かなかったが、 夜布団に入って