政府は3日、車いすテニス男子の第一人者として4大大会の全てとパラリンピックで優勝する「生涯ゴールデンスラム」を達成した国枝慎吾氏(38)に国民栄誉賞を授与する方向で検討に入った。松野博一官房長官がこの日の会見で、岸田文雄首相から授与を検討するよう指示を受けたことを明らかにした。受賞が決まれば、パラスポーツ界にとっては初で、岸田政権での授与も初めてとなる。 首相周辺は「首相は中学時代に軟式テニスに打ち込んでいた。国のリーダーとしても多様性を尊重する社会を目指しており、障がい者への理解を深めている」とした上で「こうした背景とも合致し、障がい者競技をスポーツへと引き上げた国枝氏の功績を称えることになったのだろう」と指摘した。 一方、永田町関係者は「それにしても唐突だ」と首をひねる。「官邸からは“首相から検討の指示が出たのは今日が初めて”と聞いている」と説明。長男の翔太郎秘書官(32)が外遊先で公