こういうことばっか言ってるとキモいからあんま書かないほうがいいんだろうけど 、君の名は。の劇中で地方の土建会社の息子が父の仕事の風景をみて「腐敗のにおいがするな」と言うシーンがあるのだが、これこそ多感な高校生のころの新津少年の素直な感想だたのだろう。故に父親との関係など、あまり良くなかったのではないか。 にも関わらず、彼は SF という形を通してエンジニアリングへの強い関心と憧れを抱いていた。彼は、自分が生れ育った田舎への強い思いも抱いていた。それは、実際のところ、父親からの愛情を得たい、というごくシンプルな欲求に基いていたのではないかと想像する。 彼の作品によく見られる、家族の不在という描写についても、なんとなく心情が察せられるところではある。 ところで、彼が大成建設の CM の仕事を請けたのは 2011 年のことだった。おそらく、この時点ではそういう葛藤を乗り越え、父の仕事についてポジ