2009年7月13日から22日にかけて、メルボルン大学応用哲学・公共倫理センター(Centre for Applied Philosophy and Public Ethics; CAPPE)のニール・リーヴィ(Neil Levy)氏を迎えて、一般講演を含め全6回にわたる連続講演が開催された。 ここでは、若手研究員による各講演会の報告に先立ち、リーヴィ氏の研究業績を紹介するとともに、今回の連続講演の経緯と全体に関する所感をごく簡単に記しておきたい。 リーヴィ氏は、サルトルやフーコーといったフランス哲学者の研究に出自をもちつつ、心の哲学や行為論に関する業績を含め、規範倫理学やメタ倫理学、応用倫理学といった諸分野において矢継ぎ早に目覚ましい業績を挙げている、新進気鋭の分析哲学者である(文末の著作リストを参照)。また、脳神経倫理学の分野においては若手ながら主導的な地位を占めており、当該分野におい
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