画像表象のサーベイ論文(Kulvicki 2006b)の紹介のつづきです。 〔〕内と注は補足。 Haugelandの内容説 内容説(content accounts)は、画像が持つ内容の諸特徴を取りあげ、その諸特徴が画像の知覚に対してどのような帰結をもたらすかを問題にする。 内容説は人気がない。画像の内容をそれ単独で論じているのは、以下のHaugelandのみ。 J. Haugeland, "Representational Genera." (1991) 画像表象の説明というよりも、より広いクラスである「図像的」(iconic)表象の説明を試みる。図像的表象は、言語的ないし「論理的」表象と対置される。 Haugelandは、(1) 表象の骨だけ内容(bare bones contents)と肉づき内容(fleshed out contents)を区別したうえで、(2) 図像的表象の骨だけ