(CNN) 会議中、つい洗濯物のことを考えてしまって上司の言葉が耳に入らない。書類を読んでいる間、気がつけば何分も同じ文章を眺めていた――。近年の研究で、こうした思考のさまよい、認知科学で「マインドワンダリング」と呼ばれる現象の重要性が指摘されている。 まず、普段の私たちの意識が思いのほか長い間、マインドワンダリング状態にあることがわかってきた。米ニューヨーク大学の非常勤准教授で心理学が専門のスコット・バリー・カウフマン氏は、「日常的な認知の50%は、自然発生的な認知、つまり白昼夢やマインドワンダリングによって占められている」という。 マインドワンダリングは、意識が心ここにあらずの状態になり、目の前の作業とは無関係なことを考え始めてしまうことで生じる。このため従来、マインドワンダリングは、認知の上で無駄な時間であるとか、自分の心理をコントロールする力の欠如として、否定的に捉えられてきた。こ
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