世界的に活躍するアーティスト杉本博司(1948-)。彼の「ロスト・ヒューマン」は、9月にリニューアル・オープンした東京都写真美術館の総合開館20周年記念展となる。本展は、2年前の春にパリの現代美術館パレ・ド・トーキョーで開催された<今日 世界は死んだもしかすると昨日かもしれない>をベースとして、世界初公開となる<廃墟劇場>、インスタレーションで提示される<仏の海>の3シリーズで構成されている。展覧会カタログによると、本展は、人類と文明の終焉という壮大なテーマを、アーティストがアートを通して、近未来の世界を夢想する、形式で提示するものという。 本展の杉本のメッセージを読み解くヒントをカタログ内で探してみた。それは学芸員の丹羽晴美氏のエッセーの最後の一文から見つけることができた。以下に引用してみる。 "<今日 世界は死んだ>の多様な展示物の中から自らの身に刻んだ歴史や現実を拾い上げ、<廃墟劇場
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