JR九州は17日、九州新幹線の設備上の損傷が、熊本県を中心に約100か所にのぼることを明らかにした。 壁の落下や駅ホームの柱の損壊などが多く、JRは「修復には相当な時間がかかる。運行再開の時期は見通せない」としている。 同社によると、新玉名―新八代駅間では、約50か所で防音壁が落下し、高架橋の柱のひび割れも25か所で確認された。新八代駅では、ホームを支える柱約20本が折れるなどした。新玉名―熊本駅間では、熊本市内で煙突が線路側に倒れ、外壁を破損したという。 熊本駅近くで発生した回送車両の脱線現場では、約300メートルにわたって、レールを固定する金属製のボルトやコンクリート製の枕木が壊れていた。同駅から熊本総合車両所への引き込み線では約200メートルにわたり、地面が隆起するなどしてレールが波打っていた。 JRは脱線した車両をジャッキで持ち上げたうえで、横滑りさせてレールに戻すことを検討してい