元マッキンゼー社員が、ホワイトカラーにおける「生産性」を上げるにはどうしたらいいか、本質に迫った本。 日本企業の場合、製造現場における改善が注目されてきたため、ともすると生産性の方向性は「オペレーションの効率化によるコスト削減」ばかりに集中してしまうという。 確かに、昨今ニュースで取り上げられている「働き方改革」でも、残業抑制や価値を生まない時間の短縮、およびそれに伴うワークライフバランスなど、時間量のものさしで測っていることが多い。 著者の主張は、仕事が早く終わったという効率面・時間面の事象ではなく、仕事を早く終わらせることができるようになった質的な面、特に「成長」の部分に着目すべき、というものである。読んでいるうちに、生産性とは要は自分自身や組織の成長の結果だということがわかってくる。 中盤から人材育成や、コンサルの仕事の仕方のようなノウハウに脱線してしまうのだが、働き方改革という言葉