急な岩場が続く北アルプス槍ケ岳の穂先=2012年8月。県教委は来夏から、北アなどで岩場に向かう登山者にヘルメットを貸し出す計画だ 北アルプスなどで近年、滑落や転倒で頭をけがする遭難者が多いため、県教委は来年の夏山シーズンから、岩場が多い県内の山岳地域で「着用奨励地区」を指定し、無料でヘルメットを貸し出す取り組みを始める。県の2013年度一般会計当初予算案に購入費用約30万円を含む総額約2800万円余の山岳遭難防止対策推進事業費を盛り込む方針。日本山岳協会(東京)によると、こうした取り組みは「聞いたことがない」という。 県教委スポーツ課によると、ヘルメットは約40個配備予定。13年の夏山シーズンは、北アルプスを巡回する県山岳遭難防止対策協会の夏山常駐隊が待機する山小屋や北ア涸沢にある県涸沢山岳総合相談所などに配備し、同隊の隊員らが貸し出し業務をする。ヘルメットは返却が必要となるため、登山客