ふかしていたタバコを灰皿に押し付けると、浅黒い顔の中年男性は深いため息をついた。「同じ現場とは思えないよ。心底、がっかりしている」。 船造りを生業としてきたこの男性は数年前、意気揚々と長崎の土を踏んだ。10年ぶりに三菱重工業の客船建造に携われることを、楽しみにしていたからだ。かつて「ダイヤモンド・プリンセス」を造った時、現場を丹念に回って協力企業を統率する三菱重工の職人たちに魅せられた。「三菱の客船をやった」と言えばどの造船会社も一目置いてくれたし、自分自身、誇らしかった。 三菱重工が2011年に受注した大型客船「アイーダ・プリマ」の建造現場に、当時の面影はなかった。仕事は工程表どおりに進まず、大量の作業者で現場は混乱、しまいには3度の火災が起きた。3月14日に何とか客先への引渡しを終えたものの、当初の予定からは1年遅れだ。客船事業の特別損失は累計で1800億円を超え、事業を存続すべきか否
2月の日本政府による対北朝鮮「独自制裁」発動後、「朝鮮」籍の在日コリアンや朝鮮学校に対して「迫害」とも呼べるような扱いが広がっている。 ■永住資格あるのにもし北朝鮮に行ったら戻れない……?日本の外国人在留管理上の「朝鮮」籍者が海外に渡航する際、入管当局が脅しとも言えるような人権侵害、違法性の高い権限濫用を行っていることが明らかになった。3月31日付の朝鮮新報は、次のように報じた。 朝鮮の水爆実験、人工衛星打ち上げを口実とした日本政府による「わが国独自の対北朝鮮制裁」(以下、「独自制裁」)が発表された2月10日以降、日本各地の入国管理事務所や空港の入管ゲートで、「朝鮮」表示者(特別永住者証明証または在留カード上の「国籍・地域」欄が「朝鮮」となっている者)に対し、「私は北朝鮮には渡航しません。仮に北朝鮮に渡航したことが確認された場合には再度上陸が認められないことを承知した上で出国します」とする
大それたタイトルを掲げました。緻密な統計解析を元にするならば一冊の本ができるテーマですが,各国の国民の意識という点から,国際的な布置構造図を描いてみましょう。 資料は,ISSPが2009年に実施した「社会的不平等に関する国際意識調査」です。この調査では,対象国の国民に対し,出生に際して重要と思う条件を答えてもらっています。 http://www.issp.org/page.php?pageId=4 私は,「裕福な家庭に生まれること」と「高学歴の親を持つこと」を重要と考える国民が,全体の何%いるかに注目してみました。横軸に前者,縦軸に後者の比率をとった座標上に,調査対象の41か国を配置すると,下図のようになります。「Essential(不可欠)」ないしは「Very important(とても重要)」と答えた者の比率です。*ドイツは,東西に分けて回答が集計されています。 右上には,中国が位置し
(CNN) カナダ東部沖合にあるニューファンドランド島の沿岸地帯で4日までに、かつて北欧を起点に各地を征服したバイキングの入植地とみられる跡地が発見された。歴史家によると、バイキングは1000年前に北米に来たとされ、北米で2カ所目となるバイキングの入植地が発掘される可能性もある。 跡地は上空約640キロから赤外線で撮影された画像により発見された。米アラバマ大学で宇宙考古学を研究するサラ・パーカク氏はこれらの画像を調査。地表の下に何かが隠れていることを示す土壌の変色や植生の変化がないか調べた。 これにより、鉄製品が使われていたことを示す人工物を一帯に発見。鉄の使用は武器や装飾品などを製造する文化的な活動が行われていたことを物語っている。北米では一部の例外を除き、土着の人々が鉄鉱石を加工する知識や能力を持っていたとの証拠はないため、これは重要な発見だった。 パーカク氏はCNNの取材に対し、「バ
東京都文京区の都旧跡「切支丹屋敷跡」で2年前に3体の人骨が出土し、うち1体は江戸時代のイタリア人宣教師シドッチの可能性が高いことがわかった。シドッチはキリシタン禁制下の日本に潜入した最後の宣教師とされる。区が4日発表した。 区によると、マンション建設に伴う発掘調査で、2014年7月に3基の墓と人骨が出土した。国立科学博物館によるDNA鑑定や、人類学的分析で、うち1体は「170センチ超のイタリア人中年男性」と判明。屋敷の記録に残るイタリア人は、遠藤周作の小説「沈黙」のモデルになった享年84のキアラとシドッチしかおらず、文献から「175・5~178・5センチ」の長身で享年47とわかっているシドッチの特徴とも一致したことから、「ほぼ間違いない」と結論づけた。禁教下の宣教師とみられる人骨で個人が特定されるのは初めてという。 シドッチは1708年に屋久島で捕らえられ、江戸の切支丹屋敷に収容。幕府の実
通信が途絶したエックス線天文衛星「ひとみ」について宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1日、機体内部の異常が原因で分裂した可能性が高いことを明らかにした。電波は3月29日未明以降、受信できておらず、原因究明と対策は長期化する可能性が出てきた。 JAXAの常田佐久宇宙科学研究所長は会見で「衛星は破片が観測されたが、本体は残存しているとみている。復旧に向け全力で臨むが、非常に重大な事態だ」との認識を示した。 米軍の観測によると、ひとみは3月26日午前10時40分ごろに機体が分裂したとみられる。その約6時間前には姿勢に異常が発生していたことから、JAXAは宇宙空間を漂う物体が衝突したのではなく、機体内部の異常が原因で分裂したとの見方を強めている。 分裂の原因は燃料タンクの異常や、電池の温度上昇による爆発などが考えられるが、いずれも可能性は低いという。JAXAは国内の観測で破片と衛星本体とみられる物
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