参議院特別委員会での決議が差し迫ると報じられる中、全国各地では安保関連法案反対のデモが頻発しています。 しかし他方で、政府与党が衆参両院において過半数を占めている以上、デモをしても国会決議に影響はないのではないか、だからデモなど無意味ではないか、という声も聞こえてきます。 そこで、今回は安保関連法案反対デモの有効性について考えてみましょう。 憲法論としてのデモの意義 日本は国民主権を採用しています。 国会議員の議決権は国民から負託されたものですから、国会議員の議決権は国民の意思を十分考慮、尊重して行使されなければなりません。 通常、選挙の争点は多岐に亘り、政府与党の公約が全て例外なく支持されたことを意味するわけではありません。 政府与党の個別の政策が、国民の意思と食い違ってしまうことは当然起こりえます。 そのとき、主権者である国民が、国会議員の議決権行使に影響を与えるべく、デモを通じて意思