夫が借りてきたDVD。湯川教授(福山雅治さん)と内海刑事(柴崎コウさん)が活躍するお話。東野圭吾さん原作。 夫も私も二人とも休日の金曜日、私がゆっくり目覚めて起きてきたときには、もう、映画は終盤にさしかかっていた。容疑者X(私は男性容疑者がXだと解釈している)の人生に、どれほどの絶望があったのかは、寝起きの私にはわからない。けれど、「すこやかに丁寧に日常を生きる人の存在」を、ふと身近に感じることの、美しさ、いとおしさ、そして、その生きる支えとも呼べるべき存在をいつくしむことの、切なさと哀しさに、いとも簡単に打ちのめされて、寝起きの豆乳紅茶を飲みながら、はらはらと涙する。映画はそのまま終了する。終了直前に作中で見つかった小物について、「これは何?」と夫に訊くが、「なんやろうなあ。わからん。」と言う。この場面でこの大きさで映されるということは、作品の展開上、結構重要なもののはずなのだけどなあ。