アメリカの雇用統計が低迷しています。7月から8月にかけて新規雇用数も失業率も予想を下回っており、8月の失業率は4.3%まで悪化、この4年間で最悪となっています。コロナ禍後に回復した際の最低値3.5%(23年7月)と比較すると、悪化傾向は顕著です。 ●日本だけ給料が上がらない謎…その原因をはっきり示す4つのグラフ 通常ですと、このような雇用の悪化はダイレクトに景気後退と直結します。また株価の低迷を伴うことになります。トランプ政権がFRB(連邦準備制度理事会)に対して強く利下げを要求しているのは、そうした景気後退や株価の下落を防止しようという意図であり、それならばアメリカの政権としては特に変わったことをしているとは言えません。ですが、実際のところは景気がスローダウンしているかどうかは、良く分かっていないのです。というのは、株価は史上最高値圏にあって安定しているからです。 雇用統計の中で、特に悪
