この画像を大きなサイズで見る 睡眠不足状態をうまく使ってうつ病治療に利用する睡眠剥奪療法は何年も行われてきたが、なぜ効果があるのかははっきりとわかっていなかった。スイス、チューリッヒ大学精神科クリニックの研究者たちが脳をスキャンしてその変化を追った。 研究チームは、被験者を夜普通に眠ってもらう場合と、途中で起こして翌日の夕方まで起きていてもらうという場合に分け、脳の異なった部位の間のつながりがどう変わるかを見た。途中で覚醒した12人の被験者の脳内をfMRI(機能的磁気共鳴画像)で詳細にみるのと同時に、頭に電極をつけて脳波も測定した。 この画像を大きなサイズで見る 脳にはなにもしていないときでもさかんに活動している領域があり、それをDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)と呼ぶ。この領域の活動は神経線維によって情報のやりとりをしている。 うつ病の人はこのDMNが過剰に活動していて、異なった