この日、改革委員会のメンバーが勢揃いして都内で記者会見を開いたが、その中で印象に残った発言が1つあった。 「日本は科学技術立国である。 だからこそ多額の予算を研究に投じて、科学者に頑張って頂いて日本の発展があるんだと、国民は皆そう思っている。 社会、国民の信頼があってこそ、税金を投じることが許される、納得される。 そういう立場にあることを理解して頂きたい」。 アカデミア(学術界)以外から改革委員会に名を連ねた弁護士の竹岡八重子氏は、こう述べた。 真っ当な指摘。 しかし、どこか引っかかったのには、2つの理由がある。 一国民として、研究者に対して「先生の研究は日本にとって大事なので、ぜひ頑張ってください。よろしくお願いします」と、“依頼”や“許可”をしている実感を持っている人がどれだけいるだろうか、と思ったのが1点。 もう1つの疑問は、研究者や科学者の側にとって、自分の研究が国民や社会の信頼を