市街地の老朽化下水管から生活排水が広範に漏出、広島大学がカフェイン濃度で発見 大学ジャーナルオンライン編集部 広島大学大学院の尾崎則篤准教授らの研究グループは、老朽化した下水管(汚水管)を持つ市街地で、雨水流出管でカフェインを検出することによって下水管からの漏出が雨水管の水質に影響を与えている可能性を見出した。 排水管漏水の診断には、カメラによる直接観察、スポット漏水測定、管の状態監視、トレーサー試験などの方法が開発されているが、漏水率の推定は大きく異なる。これは地下環境の空間的・時間的な変動が影響していると考えられ、これらの影響を広域に確認する研究や調査方法は十分に発展していない。 研究グループは、比較的最近整備された市街地(10年程度)から40年以上経過した市街地まで、異なる5つの市街地の雨水流出管で、カフェイン、香料物質、多環芳香族炭化水素をトレーサーとしたモニタリングを行った。そし