在日米軍再編の最終報告から2カ月とたたないが、日米の軍事的「一体化」が加速している。嘉手納基地に米軍の地対空誘導弾パトリオット・ミサイル(PAC3)24基が配備されることが明らかになり、その思いを強くする。 「慰霊の日」で沖縄戦の体験継承、恒久平和を誓い合う県民をあざ笑うかのようなタイミングだ。無神経さにあきれるが、沖縄が軍事的「一体化」の拠点として想定されていることは間違いない。 防衛庁には米軍と同じPAC3を導入する予定がある。2006年末から順次、国内の高射隊に導入していく計画だ。沖縄の航空自衛隊基地に配備中の旧型PAC2が改良型に更新される可能性は高く、そうなれば共同訓練も恒常化することになるだろう。 嘉手納基地へのパトリオットの大量配備は、再編後の在日米軍が「対中国シフト」であったことを鮮明にした。米国は北朝鮮のミサイル発射準備問題などを巧みに利用した形だ。 PAC3は、米陸軍が