■ 「世界標準空間」としてのスターバックス 長野市在住の塚田まゆりさんは、「スタバはイケてる街の印」との思いから、「スターバックスを呼ぶ会」を作り、誘致のため5,000人分の署名を集めて日本法人の社長に手渡した。スターバックスの有無が街の「都会度」を測る指標になるというのである。塚田さんは力説する。「スタバは身近に体験できる都会であり、海外なんです」 * 2 。住民の熱い思いを受け、長野駅前店が開店し、「初日の売り上げ世界一」の記録を達成した。開店前の午前5時半から行列ができ、3000円の福袋も飛ぶように売れた * 3 。長野県民にとってのスターバックスは「長野という街が世界水準の都会であること」の証だというのだ。 都市生活者の衣食住を支える生活施設としてのチェーン店であるスターバックスの洗礼を受けることが、その街が「都会」に認定されるプロセスにおいて必要ということはわかる。スター