「実はあの製品って、全然儲からないんですよね」 先日、とあるメーカー勤務の方との会話の中で出た台詞である。世間的には売れているように見えている製品なのだが、利益には貢献していないという。最近では、市場の悪化に伴って売り上げが減少してしまう中で「不採算」と判断され、整理対象となっている製品や事業の話を、読者の身の回りでも起きているのではないだろうか。 先日、上場企業の株主総会が一段落したばかり。その中では、来期の業績回復のためにコストダウンが喫緊の課題として挙げられている。現在、コストダウンへの関心は高く、筆者も日経ビジネスオンラインの読者向けセミナーとして7月14日に開催される「創造的コストダウンが、あなたの会社を救う」というセミナーへ登壇することになった。今回のコラムでは、セミナーの中で取り上げる予定となっている「赤字製品の生産中止について意思決定する時」について述べたい。 赤字製品の生