106 JR Iレビュー 2014 Vol.5, No.15 オランダ農業の競争力強化戦略を踏まえた日本農業の活性化策 創発戦略センター スペシャリスト 三輪 泰史 目 次 1.農産物輸出国として成功するオランダ 2.オランダ農業の競争力の源泉と獲得プロセス 3.オランダ農業の強みの源泉 (1)選択と集中:得意とする品目への集中 (2)技術力:施設園芸による安定、高品質、コスト低減の実現 (3)技術開発政策:企業化した農家育成環境の整備 (4)サポート体制:市場の活用 4.オランダ農業の抱える課題とその解決策 5.日本農業の競争力強化への提言 (1)オランダ農業の成功に学ぶ (2)オランダ農業の課題に学ぶ オランダ農業の競争力強化戦略を踏まえた日本農業の活性化策 JR Iレビュー 2014 Vol.5, No.15 107 要 約 1.狭い国土で優れた農業技術を活かし競争力のある農業を展開
(みわ・やすふみ)東京大学農学部国際開発農学専修卒業、東京大学大学院農学生命科学研究科農学国際専攻修了。現在、株式会社日本総合研究所創発戦略センター主任研究員、グローバル農業チームリーダー。農産物のブランド化に関するベンチャー企業の立上げに参画。主な著書に『グローバル農業ビジネス』、『次世代農業ビジネス』(以上、日刊工業新聞社)、『甦る農業―セミプレミアム農産物と流通改革が農業を救う』(学陽書房)ほか。 次世代の国づくり・再成長への「道」を拓く 6月下旬、政府は昨年に続き成長戦略の第2弾を発表した。散々な評価だった昨年を意識してか、今回は女性活用のほか、いわゆる「岩盤」と呼ばれる雇用や農業、医療分野の規制に切り込み、持続的成長を目指している。長年にわたって変えよう、変えるべき、と言われつつも、なかなか打ち破れなかった壁は、今回の成長戦略によってついに突破することができるのか。本連載では、規
[震災10年 復興の先へ] 牛と歩む 農地守る道 帰還困難区域で放牧 福島県大熊町 谷咲月さん 東京電力福島第1原子力発電所事故で今も一部が帰還困難区域に指定されている福島県大熊町に、牛の放牧を通して農地の荒廃を防ぐ活動を続ける女性がいる。東京都から福島県に移住した谷咲月さん(38)だ。事故直後、報道で取り残された牛が相次いで死んでいることに衝撃を受け、牛と共に生きる道を自ら選択。「休耕地放牧を通じた里山のモデルに、大熊から挑み続けたい」と意欲を燃やしている。(音道洋範) 「草、食べてもらえば?」地元農家が助言 立ち入りに申請が必要な帰還困難区域に一部が指定されている、大熊町野上地区。山あいに開かれた休耕地で、11頭の牛が干し草をはむ。谷さんは「来たばかりの時は、私の背丈を超える草や木が生い茂り先が見通せない状態だった」と振り返る。 谷さんは震災前、東京で会社員をしていたが、震災後に警戒区
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