インクルージョンが最初に使われたのは社会・福祉分野である。身体に障がいのある子供たちが、教育や社会に参加していくことを目的とした取り組みを指す言葉として使われた。最近では、取り組みの範囲が広がり、高齢者、犯罪前歴者など、誰もが参加しやすい社会を作る「インクルージョン社会」という取り組みや、誰もがITを使って教育や社会参加の機会を得られることを目指した「e-インクルージョン」という取り組みも出てきている。 ビジネス分野では、ダイバーシティから発展した新しい組織のあり方としてインクルージョンが出てきている。 ダイバーシティは、特に米国を中心に1960年頃から盛んに取り組まれており、多様な文化や背景、個人的特質をもった人を組織に受け入れ、組織のパフォーマンスを高めることを目指した取り組みである。具体的には、多様な人材を採用するための雇用枠やポストを用意し、入社後も多様な働き方が可能な仕組みを整え
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