環太平洋経済連携協定(TPP)に参加し関税が撤廃された場合、岩手県内経済の生産額が2410億円減少するという試算を県がまとめた。 26日の県議会決算特別委員会で明らかにした。コメや畜産品の生産減が、食品加工や流通業にも悪影響を与えるとしている。 県は昨年11月、農林水産分野に限り、TPP参加による影響を試算。安い輸入品に押されて生産減と価格低下が起こり、農業ではコメ、小麦、牛肉、乳牛、豚肉、鶏肉、鶏卵の7品目で計1469億円減、林業で22億円減、水産業で191億円減とした。今年10月には、周辺産業への間接効果も試算し、食品加工業の衰退や流通量の低下などを招き、728億円減とした。 TPPを巡り、県は26日、東北地方各県と北海道との連名で緊急提言を農水省などに提出。「国民に十分な情報提供を行う」「復興を目指す被災地域の活力を損なわないように慎重に対処する」ことなどを求めた。また、県議会は21