連載第1回目は、2009年に開校した横浜サイエンスフロンティア高等学校に取材をし、教育の視点から見たサイエンス、その可能性について前編・後編に分けて考察します。 連載開始にあたって 文系の私には長らくサイエンスに対してある種の偏見というか、誤解がありました。それはサイエンスというのはサイエンティストという職業の人間だけに見える一領域的な世界であって、文学者や音楽家のものとは全く違うものだと考えていたのです。 しかしながら、今日、サイエンスは人間の創造的活動領域をも含め、世界というものの摂理を追求し、解明するものだと思い直すに至りました。そのことで、数学や物理といった自分が高校時代に苦手として来た学問が今更ながらまったく違って見え始めたのです。とにかく嫌いだった数式なども急に魅惑的に見え始めました。 ただし、ここに至るまでには相当長く時間を要してしまい、私はすでに40代になっていました。もち
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