スキャン代行業者に対して作家7人が連名で起こした提訴が物議を醸しています。ネット上の反応はこの作家に対する批判が大勢を占めているのですが、私はこの見方には懐疑的です。特に「本が破壊されている」事を問題にするのはただの感情論で筋が悪いという意見に対して、なぜ「本が破壊されること」が問題なのか、というのを主に法的な観点から考えてみたいと思います。 スキャン代行業者提訴で作家7名はかく語りき - ITmedia eBook USER この問題を読み解く上でまず考えなければならないのが、スキャン代行業者が行なっている業務というのは実態としてどういうものなのか?ということです。業者によって多少の違いはありますが、多くは「依頼者から書籍を受け取る→裁断・スキャンして電子書籍を作成する→本の書籍を破棄して電子書籍を依頼者に渡す」というフローを取っています。 これが果たして私的複製の補助に過ぎないと解釈す