ほとんどのスーツは毛100%でできている。水で洗うとどうなるか。一部の特別な加工を施したもの以外は、しわくちゃになり、サイズが小さくなり、2度と着られなくなってしまう。このためドライクリーニングになる。透明なビニールのカバーに収められて戻ってきたスーツを取り出してみると、シンナーのような独特の香りが鼻をつき、生地から柔らかさが失われ風合いがなくなっている。スーツは洗たくに出さないほうがいいという友人のアドバイスを思い出す。 ところが、伊勢丹新宿店メンズ館8階にあるウォータークリーニングは、どんなスーツでも水洗いできるのだという。筆者が所有しているスーツの大半は量販店のつるしだが、1着だけエトロを持っている。どうせなら、この一張羅で実験してみることにした。3年近く洗たくに出していないため、ところどころ女子高生の制服のようにてかっている。中身の若さでカバーできない分、なんだか不潔な感じだ。それ