「エコ・テロリズム」──まだなじみの薄い言葉かもしれないが、捕鯨船にガンガン体当たりを食らわせたり、乗船員に酪酸ぶっかけたりといった妨害破壊工作をしているような連中といえば「ああ、あいつらのことか」と得心がいくだろう。 つい先日(2009年2月6日)も、南極海で、日本の調査捕鯨船にシー・シェパードの抗議船が突っ込んだというニュースが流れた。 シー・シェパードはアメリカの環境保護団体。「海の自然を守るために警備している」と自称してはいるものの、威嚇発砲に捕鯨船撃沈、捕鯨施設破壊などなど数々の実績(?)を持つ、ほとんど海賊みたいな連中である。 「エコ・テロリズム」という呼び名はしたがって比喩や形容ではない。シー・シェパードは、FBIに認定された立派な(?)テロ組織なのだ。 目的のためには手段を選ばない、テロリスト認定された環境団体はほかにも存在する。「動物を守るためなら人命が犠牲になるのもやむ
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