ロンドン大学 ユニバーシティー・カレッジの薬理学者デービッド・カフーン(David Colquhoun)氏は「大学がホメオパシーについて科学の学位を授けることは、科学ではなくて反科学である」と批判しているし、そのほか、ホメオパシーの有効性について反論する科学者や論文は多い。 確かに、化学薬剤のように明確な作用機序はないし、エビデンスが整っているわけでもない。しかし、あえて今回取り上げたのは、長年にわたって世界で多くの人が用いてきた伝承医療であり代替医療だからだ。
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ホメオパシーという言葉を聞いたことがあるだろうか? これは、200年前にドイツの医師サミュエル・ハーネマンが生涯をかけて確立した医療で、海外では既にかなりポピュラーになっている。 英国の国会では「最も安全な療法」と認められ、インドでは第1医学として用いられている。また、インド、ドイツ、南アフリカ、メキシコなどでは、ホメオパシーを専門として学ぶ大学もある。日本ではやっと近年になって少しずつ認知され始めているが、まだまだこれからという段階だ。 日本の医療の主流である近代西洋医学の常識から考えると、実に不思議な感じがする療法だが、実に興味深く、未来における新しい可能性を感じるものがあるので、2回にわたって紹介することにする。 取材したのは、日本ホメオパシー医学会に所属する小池弘人医師。現在、東京・四谷に開設した小池統合医療クリニックの院長として、幅広い医療方法を用いて体に優しい医療を実践している
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