シャープは2013年4月、太陽電池セルで世界最高変換効率37.9%を達成したと発表した(図1)。1cm角の太陽電池で実現した。 スマートジャパンでは、2週間前に「太陽電池の効率競争に新たな1歩、ボーイング子会社が37.8%を達成」というニュース記事を掲載したばかりだ(図2)。確かに、シャープの数字の方が0.1大きい。太陽電池の変換効率競争に何が起こっているのだろうか。 量産可能な太陽電池技術のうち、最も変換効率を高められる方式は、複数の材料(半導体)を垂直に積み重ねるものだ(多接合太陽電池)。それぞれの材料が異なる色の光(波長の異なる光)を吸収して、日射光に含まれるエネルギーを最大限取り出す仕組みだ。 この手法を使うと3種類の材料を積み重ねた場合、理論上、最大47%まで変換効率を高められる。レンズや鏡で光を集めて太陽電池を照らすことでさらに10ポイント程度効率が高まる。 注意しなければなら
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