本書は二人の著者が特定のテーマで対談したものを文字化したもの。当たりだー。 だれもが本当に考える力が必要だと思っているのだろうか。あらためて問われると迷うのではないか。自分で考えるというのは難儀であり、大きな流れに身をまかせていたほうが楽である。皆と同じように考え、皆と同じことを言っていた方が世の中は渡りやすい。皆もそれを期待している。世間でよくいう「もっとよく考えろ」というのは、「自分の頭で考えろ」という場合より、むしろ「まわりの考えに合わせろ」という場合のほうが多いのではないか。 p.200 「なぜ人を殺してはいけないのか」に対して「だめなものはだめなんだ」ということに意味はないだろう。だって実際に人を殺している人がたくさんいる。普遍的な答えはなくて、共に考えていくことが必要だろうと著者はいう。大いに共感できる。けれども、目の前でいじめが起こってたら?ケンカをしていたら?それでも「ねー