「奴隷労働だ」 北海道恵庭市の牧場で長年虐待されていたとして、知的障害のある60代の男性3人が市などに損害賠償を求めた訴訟がある。経営者家族は取材に対し、「虐待はしていない」と否定しているが、実際はどうだったのか。 3人と長く交流のあった佐藤さん(40代男性)が、仮名を条件に朝日新聞の取材に応じた。佐藤さんの証言から、3人の置かれた境遇を構成する。 真冬の恵庭市では、気温がマイナス10度を下回ることもしばしばある。 佐藤さんによると、3人は母屋とは別のプレハブ小屋に住んでいた。 1人1部屋ずつ割り当てられていたが、ストーブが使えたのは1部屋のみで、それも小さなものだった。残り2部屋のうち片方の部屋にはストーブがあるものの、「値段が高い」という理由で灯油を入れてもらえず、使えていなかった。もう1部屋のストーブは取り除かれていた。 部屋に暖房器具がない2人は、寝袋の中に入ってその外側から汚れで
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