金融審議会「市場ワーキング・グループ」が6月3日公表した「高齢社会における資産形成・管理」のレポートが、本来の趣旨とは違う面で話題になっています。 ■話題になることを狙った報じ方 このレポートは、タイトル通り、将来に備えた資産形成の大切さと、高齢期における資産管理の課題について触れているものです。 約40ページにわたる本文は、「はじめに」の中で触れられている通り、 「個々人 においては「人生 100 年時代」に備えた資産形成や管理に取り組んでいくこと、金融サービス提供者においてはこうした社会的変化に適切に対応していくとともに、それに沿った金融商品・金融サービスを提供することがかつてないほど要請されている。」 というもので、各人の自助努力の必要性と、金融機関のサービス提供のあり方について述べられているわけです。 それにもかかわらず、このレポートが公表されてから、一部分を切り取った批判の声が上