世界一の歓喜から6カ月が経過して、侍ジャパンの監督問題が混迷の極みに達している。 9月16日、一部で代表監督への再登板の可能性が報道されたのを受け、栗山英樹前日本代表監督は報道陣に改めて続投の可能性がないことをこう語った。 「そう言ってもらえるのは幸せなことで、ありがたいことではあるけれども、僕は一度きちっと次の世代がやるべきだと思った。(中略)それ(再登板)はあまり考えなくていいと思います」 確かに3月の第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)終了後の、次期監督選任は栗山監督への続投要請で始まっている。しかし本人が固辞して続投案は消えた。5月一杯で任期満了となり、6月2日には退任の会見も行っている。そうした経過を考えても栗山監督の再登板は、常識的には考えづらいものだった。それでもそんな報道が流れるのは、まさに混迷する次期監督選びを象徴するものでもあったわけだ。