前回「ERP選定でIT部門がリーダーシップを発揮するには」は、ERPの選定プロセスとIT部門の役割について説明した。今回は、経営者(または経営層)が納得するERP選定案を作成するためにIT部門が何をすべきかについて解説する。 関連記事 ERP成功のヒント【第1回】ERP選定でIT部門がリーダーシップを発揮するには IFRSに向けたERPパッケージの選定、その基本とは 不満を持ちながらERPを使うユーザー企業にどう応えるか ERP選定は経営者が決定する ERPプロジェクトがERP選定案を策定すると、通常は、稟議(りんぎ)や取締役会決議といった形を経て会社としてERP選定が正式に決定される。ERPの導入は、投資が多額になることや全社に影響を与えることから、どのような形式を採るにしても経営者の決裁が必要になる。つまり、経営者が納得しない選定案は会社としてのERP選定にはならないということである。