血液検査で「陽性」と告げられたとき、本当に病気である確率はどれくらいでしょうか。スパムフォルダに振り分けられたメールのうち、本当に迷惑メールなのは何割でしょうか。クレジットカードの不正利用検知システムが「正常」と判断した取引のなかに、実は不正取引はどれくらい紛れ込んでいるでしょうか。 これらの問いに答えるには、「正しく当てた」「外した」を一括りに語るだけでは足りません。外し方には二種類あるからです。本当は陽性なのに見逃してしまう外し方と、本当は陰性なのに陽性と誤って警報を鳴らす外し方。この二つは、現場ではまったく違うコストを生みます。癌の見逃し(False Negative)は患者の生死に関わる一方、健常者への誤陽性(False Positive)は不要な精密検査を招くだけ。スパムフィルタなら逆で、正常なメールをスパム扱いする偽陽性こそが致命的です。 機械学習で分類器を作るとき、この「外し

