ボーカルのミキシング方法に加えて、私がインターネット上で最も頻繁に目にする質問は、ローエンドの対処法についてだ。キックドラムやベースなど、その帯域を支配する楽器がなんであろうと、その楽曲の重量感や力強さとなるものだ。さらに、それは楽曲のリズムを司る大黒柱である場合が多い。 ローエンドにつまづく理由として、主に 2 つの原因が考えられる: 1) 聞き取りづらさ まず大半のスピーカーやヘッドフォンは、ローエンドを詳細に至るまで正確に再生できない。正確にローエンドを再生するには 8 インチかそれ以上の大きなコーンのスピーカーが必要になる。さらに、リスニングルームもローエンドを正しくモニタリングできるような音響に整える必要がある。壁や角が平行に位置する部屋だと低域が歪み、実際に聞こえてくる音が何なのかの判断が難しくなる。さらに事態を複雑にするのは、低域は高域よりもオクターブ周波数が遥かに狭いことだ