中川翔子(29歳)は少なくともイラストの才能はあったのである。10年くらい前の絵を見ても、まったく絵柄が古くないし、本気で練習していたらイラストレーター専業でやれていた。音楽家であれば、天意を受けた選ばれし者だけが天才として君臨し、それに辿り着けなかったものは、実家が裕福でもない限り食うや食わずやの状態になる。イラストは最高峰を極めなくても、一定の水準に到達すれば評価してもらえる世界である。中川翔子は決して大芸術家ではないが、それなりに評価されるイラストは描けるのである。だが、絵を描く暇もないほどタレント仕事があったので、かつて絵を描いていたことなど忘れ去り、タレント活動にどっぷり浸かり、賞味期限を迎えたのである。ネットでの評価が極めて低下しているのは、サブカルチャーから完全に離反したからである。スキャンダルが致命的だったが、そもそもテレビで知ったかぶりのオタクをやるタレントに堕していたか