「売り手」といわれる昨今の新卒採用マーケット。いまIT業界で働く若者にはどのような資質が必要とされているのか。特集「欲しい人材をどう採るか」では、各社の戦略や取り組みから読み解く。 バブル崩壊後から長らく続いた“就職氷河期”を乗り越え、2005年頃から採用環境が「買い手市場」から「売り手市場」へと変化してきた。こうした状況の背景には、組織の空洞化など団塊世代の定年退職によって企業が被る諸問題である「2007年問題」が存在する。 一方、採用増により新たに企業に入る学生にとっては恵まれた状況になった。しかし、売り手市場になったことで就職に対する考えが甘くなったり、根拠のない自信に満ちあふれたりする学生も目立つようになったという。また、4月23日に財団法人の社会経済生産性本部が発表した2008年度の新入社員意識調査によると、「今の会社に一生勤めようと思っている」とする回答が47.1%(前年比1.