太平洋上空を飛んでいた飛行機の中で5月10日、女の赤ちゃんがうまれた。出産の現場となったのは、カナダのカルガリーから日本の成田に向かっていたエア・カナダの機内だ。搭乗客の女性が機内で産気づき、成田空港から北東に約565キロの太平洋上空にあった飛行機から、成田空港へ緊急着陸を求める通報が入ったという。飛行機は約1時間後、成田空港へ緊急着陸した。 赤ちゃんの両親は、ともにカナダ国籍。飛行機にたまたま乗り合わせていた医師が立ち会い、無事の出産となった。成田空港事務所によれば、赤ちゃんは空港への通報前に生まれたとみられ、母子ともに健康だという。 気になるのは、今回のように国際線の飛行機内で出産した場合、子どもの国籍はどのように決まるのかという点だ。国籍に関する法律問題にくわしい山脇康嗣弁護士に聞いた。 ●国籍取得の「生地主義」と「血統主義」 「生まれてきた子がどこの国の国籍となるかは、国ごとの国籍