明確なコンセプトのもと、1本の映画を作り上げるがごとくアルバムを作ってきたNORIKIYO。新作『馬鹿と鋏と』でも、そのスタイルに変わりはない。ときには社会に、またあるときはヒップホップに遠慮ない言葉を向けようとも、それはニヒリズムに動かされたものに非ず、憂う気持ちのぶんだけリリックとなったものだ。そしてそれは彼にしてみれば、キャリアを重ねたからこそ発せるものでもある。9割方の曲が書けているという次なる新作は、内容もより辛辣に、平成が終わる前にはリリースしたいとのこと。制作面でもますます精力的な彼に聞いた。 HDM:唐突だけど最近どうすか? NORIKIYO:楽しいっすよ。曲書いてるときが一番楽しいから、ビート探してそれ流しながらなんかいい曲かけねえかなあみたいな。 HDM:曲作りのスランプもない? NORIKIYO:ありますよ。でもスランプとは言わないのかもしんないですね、もはや。どんな