研究水準で世界トップレベルの大学を育てようと、国は10兆円規模の基金(ファンド)を設けた。国公私立を問わず有望な数校に、運用益で1校当たり年数百億円を投入する計画だ。国立大への交付金削減、競争で得る研究資金の増加など、国が進めてきた「選択と集中」を一段と強める動きに見えるが、果たしてうまくいくのか。社会の中での科学の位置づけに詳しい東京大大学院の隠岐さや香教授(47)=科学史=に聞いた。(聞き手・日下部弘太) おき・さやか 1975年生まれ。東京都出身。広島大大学院総合科学研究科准教授、名古屋大大学院経済学研究科教授を経て、今年4月から東京大大学院教育学研究科教授。著書に「科学アカデミーと『有用な科学』」など。 非常に疑問を持っています。大学の研究力を論文の引用数で見るとして、日本はトップレベルの論文が少なくなっている。また、数、質ともに他国と比べて中間層が薄く、トップと下位の差が開いてい
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