これまで首都圏の陰気臭い街や日陰者物件ばかりを扱いゴチャゴチャしたド底辺下町タウンが大好きなDEEP案内取材班が長らく見過ごしてきたのが「東急田園都市線」という路線である。エベネザー・ハワードというイギリス人の『田園都市論』に基づき東急グループが横浜市北部の山をごっそり切り開いて鉄道を通し「多摩田園都市」と称する一大ニュータウンを建設した、一民間企業が作り上げた壮大な人工都市である。どうもそういった人工的な街並みには興味が持てず避けていたままだった。 そんな東急田園都市線の代表的な街の一つに挙がるのが「たまプラーザ」という場所だ。通称「たまプラ」。住所は横浜市青葉区美しが丘に属し、渋谷から急行で片道20分で来られる。改札階に上がるや、のっけからどこぞの国際空港かよと思わせるような開放的な高い天井を持つ新駅舎が出迎える。東急グループがどれだけこの土地に気合を入れているのか、当駅がそのブランド