営業職や研究・開発職などで、残業代が固定額で支払われている人も多いと思うが、月にいくら支払われているか把握しているだろうか? 「固定残業代」とか「みなし残業代」と呼ばれるこの制度、1カ月に想定される残業時間を会社が算出し、その分は毎月支払うということなのだが、この制度を勘違いしている人が少なくないという。 「そもそも、残業代を固定額で支払う際には、就業規則や雇用契約書に、何時間分でいくら支払うのか、時間と金額を明記しなければならず、それを超えた場合は、超過分の残業代を支払う義務が会社側にはあります」(NPO法人労働相談センター・菅野 存さん) 規定の時間を1時間でも超えれば、その分だけ追加で残業代が支払われ、逆に、規定時間に満たなかったとしても、この固定金額分は支払われなければならない。つまり、「規定時間に満たない月もあるのだから、超過した月があってもその分は払わない」というのは通用し