アマゾンが Kindle の発売によって実現したのは「持ち歩ける電子書籍」です。 しかし実はそれよりもはるかに重要なのが、同時に行った「本のクラウド化」です。 Kindle の本が「クラウドである」理由は、購入した本をアマゾンが常にバックアップしているとともに、それにドッグイヤーをつけたり、線をひいたり、書き込みをしたりでき、その情報も保存されているという点にあります。つまり「購入した本」という本来固定化された情報を、自分で更新できるしくみがあり、その更新情報がネット上に保存されるという点です。 アマゾンがバックアップしているのは「購入したときのまっさらな本」ではなく、書き込みをした(さらに書き込みができる)「自分の本」なのです。 「自分の本」のベースは、販売されている一冊の本です。だれが購入しようが、同じものと認識できる一冊の本です。 その一冊の本というデータは、論理的には、世界の中でた