福島第一原発の事故を巡り、東京都内の男性(46)が、事故発生時や事故後に正確な情報が公開されず、不安や恐怖によって精神的苦痛を受けたとして、東京電力に10万円の慰謝料を求める訴訟を東京簡裁に起こしていたことが18日わかった。 提訴は3月28日付。 男性は訴状で、「東電は事故が起こらないように十分な対策を講じるべきだった」と主張。これに対し、東電側は答弁書で「人の想像をはるかに超え、とてつもない破壊力をもった地震と津波が事故の原因」とした上で、「異常で巨大な天災地変に対応できる対策を講ずべき義務まではない」と反論する方針。 19日に同簡裁で開かれる第1回口頭弁論で、争う姿勢を示すと見られる。