県は10日、医師と外国人患者の意思疎通を助ける医療通訳を充実させるため、茨城、栃木、埼玉の3県と連携すると発表した。今年度中にテレビ電話などを使った「広域通訳システム」の実証実験を始める。実用化できれば、県境をまたいだ連携は全国初という。10年度一般会計補正予算案に、端末レンタル料などとして233万円を計上した。 県によると、テレビ電話や携帯電話を使った医療通訳は、県内で既に10病院で導入している。県に登録された医療通訳は7言語93人(中国語30人、英語20人、スペイン語19人、ポルトガル語16人、タイ語3人、ベトナム語3人、韓国語2人)だが、4県の連携でより多くの通訳者を確保でき、少数言語にも対応できることが期待される。通訳者の移動時間が短縮されたり、院内感染から守るメリットもあるという。 4県は今後、テレビ電話などを使った講座を開くなどし、実用化に向けた問題点を探る。 ◇県、約64億円