自動車やロボット向けなどに工作機械を手がける大手メーカーの「DMG森精機」は去年の夏、新入社員の初任給の大幅な引き上げと、すでに働いている社員の大胆な待遇改善に踏み切りました。 国内で働く社員の年収を平均で20%余り引き上げる給与改定を決めたのです。社員の平均年収は2021年の時点で723万円でしたが、この引き上げによって、2023年には886万円になる見込みです。 工作機械の分野でも自動化やデジタル化が進む中で、顧客ニーズの変化に対応できる優秀な人材の確保が急務となっていることが決断を後押ししましたが、その賃上げを実現できた大きなきっかけがある“気づき”でした。