店内の植物工場設備内で栽培されている野菜。収穫ははさみで葉の部分を切り取るだけだ=東京都港区のラ・ベファーナ汐留店 施設内で効率的に野菜を栽培する植物工場が注目を集めている。店内で栽培し、その場で新鮮な野菜を提供する“店産店消”の店も登場した。コストがかかり露地物より割高になることが多いが、猛暑の影響で10月に野菜が高騰した際は、工場野菜の方が安くなる“逆転現象”も起こった。肥料や水などの資源を無駄なく使えるため、環境にも配慮した「未来の産業」として期待が高まっている。(油原聡子)まるでインテリア 今春オープンしたイタリア料理店「ラ・ベファーナ汐留店」(東京都)。店に入ると、正面に小型の植物工場が設置されていた。高さ約2・3メートルのケース内には、幅約5・3メートル、奥行き70センチの棚が5段重ねられ、レタスなど4種類の葉物野菜が蛍光灯の光の下で、水耕栽培されていた。薄暗い店内の中心で、青